栄養 身体について

免疫機能

以前の投稿で、人の身体は朝日を浴びることによって活動モードに切り替わるので、そのタイミングでエネルギーとなる食事をしっかり摂ると良いというお話をしました。太陽には人の生活リズムを整えてくれるほどの強い光がありますが、もう一つ、人の体内にビタミンDを生成する役割を持っています。天候や時期にもよりますが、15~30分程度の日光浴で一日に必要なビタミンDの70~80%を作ることができます。

ビタミンDにはカルシウムの吸収を助けてくれる効果があるので、骨の形成を促進します。加えて、私たちの身体の免疫機能を正常に働かせるための重要な栄養素でもあります。

そもそも免疫というのは、細菌やウイルスから身体を守るための機能であり、様々な細胞たちが体内のあらゆる場所で異物の発見や伝達、排除などの仕事を常にしてくれています。体内にもとから備わっている機能を「自然免疫」、ワクチンや一度病気にかかることで同じ細菌を撃退する機能を「獲得免疫」と言い、後者は後天的に得ることができます。免疫は大きくこの二つに分けることができますが、それぞれにまたいくつもの免疫細胞が存在しています。

そんな自然免疫機能の一つに抗菌ペプチドという物質があります。ペプチドとはアミノ酸の結合物のことで、人だけでなくあらゆる生物にこの抗菌ペプチドが生体防御の機能として備わっています。どんどん話が細かくなっていますが…その抗菌ペプチドの中でも、細菌の侵入を防ぐ「ディフェンシン」や細菌を排除する「カテリシジン」が代表的な物質で、これらの産生にもビタミンDが必要だと言われています。日照時間の減る冬場には血中のビタミン濃度も下がり、抗菌ペプチドの分泌も減少します。寒くなると風邪をひきやすくなるのもこういった要因が考えられそうですね。

いろいろと難しい単語も出てきてしまいましたが、健康な身体を保つために体内には様々な機能があり、それらを正常に働かせるためにも必要な栄養素をきちんと摂取しなければいけません。もちろんビタミンDは食品から摂取することもできますが、それだけでは不足しやすいため日光による生成がさらに有効です。
なかなか外出しにくい現状ではありますが、室内に引きこもりすぎてしまうことで体内機能を低下させないようタイミングを見計らって散歩にでも出てみましょう!帰宅したら手洗いは欠かさずに!

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