ピラティス・ヨガ 身体について

足底感覚

ピラティスやヨガのトレーニングでは、基本的に裸足で受講することが多いと思います。
その理由は、滑り止めのついていない靴下ですと踏ん張りがきかないので危ないという点と、裸足で足の裏の感覚を大事にしてほしいという点があります。

特にヨガのポーズでは片足でバランスをとるものも多く、両手を上げ片足立ちになる「木のポーズ」も単純そうに見えて、意外とキープするのが難しく感じられるかもしれません。そんなバランス感覚を鍛える要素の一つとして大切なのが足底(足の裏)の機能です。
足底は身体の表面全体のわずか2%ほどの面積しかありませんが、両足で立っている時はその2%だけが地面と接して全身を支えています。
このわずか2%の面積で身体を倒さないように支えるため、足底には「メカノレセプター」という感覚受容器、つまりセンサーのようなものが備わっています。

両足または片足で立っている時、どこに重心が乗っているか、どちらかに倒れてしまいそうではないかというような感覚をメカノレセプターが脳に伝達し、脳が全身の筋肉に指令を送ることで身体のバランスが保たれています。
感度が鈍くなってしまうとバランス感覚も低下し、必要以上の筋緊張や転倒などのリスクを生じます。感度を高めるためには普段から足底をよく働かせ、感覚的な刺激をしっかりと送ってあげることが重要です。

メカノレセプターは足底全体ではなく足の親指、指の付け根、かかと周辺により多く集まっているので、裸足で足の指をゆっくり曲げ伸ばししてみたり、つま先立ちやかかと立ちなどで各部分にほどよく刺激を与えてみるとよいでしょう。
また硬い靴の履きすぎで足底が疲れていたり、偏平足や浮き指であったりする場合も感覚機能が低下してしまいます。そういった方はまずはマッサージやストレッチをするなどして足底の筋肉を緩めてあげるようにケアを続けてみてください。
そうすることで足底の感覚も回復し、バランス機能の向上や全身の筋緊張の緩みなどにも繋がってくると思います。
ただ最近では運動、トレーニング用の機能的な靴下も増えてきています。足首の緩みやバランスをサポートしてくれるものもあったりするので、自分の足の状態、運動強度や室温などを考慮しながら、ウェアだけでなく足回りも最適な格好で臨むことをおすすめします!

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