ピラティス・ヨガ 身体について

耳と自律神経

数日前から悪天候が続いていますね。
梅雨に戻ったかのような空模様の中、一旦雨が上がったかと思えば激しく降り出したり、なかなか傘が手放せません。

Instagramの投稿でも少し書きましたが、天候不良による体調の変化、頭痛や身体のだるさを感じている人もいるのではないでしょうか。
これは気象病とも呼ばれ、気圧の変化による自律神経の乱れが原因の一つとされています。

身体には気圧の変化を感じる場所があります。
それは耳の奥にあたる内耳という部分です。

中耳炎という言葉はよく聞いたことがあると思いますが、耳は外耳、中耳、内耳の三つのエリアに分けられます。
目に見えている、いわゆる「耳」から鼓膜までを外耳、鼓膜の奥の空洞部分を中耳、さらにその奥の内耳には聴覚に関わる蝸牛、平衡感覚を司る前庭や半規管が備わっています。

様々な情報を感知する内耳ですが、ここが気圧の変化も感じ取っています。
私たちは常に外部の環境に適応して生きており、気圧が変化したということはその環境が少なからず変わったということで、内耳がその情報を脳に伝えてくれているということですね。

つまり天候によって体調を崩してしまう人は、身体が環境の変化に適応できていないということになります。
それは情報を伝える内耳に問題があるか、脳から全身への指令ミス、もしくは指令に対して身体がうまく反応できていないのかもしれません。

基本的に天気が良い日は高気圧、悪天候では低気圧へと変化しています。
自律神経もこれに合わせて、高気圧では交感神経が活発になり、低気圧ではその働きも低下します。

そのバランスを自律神経がうまくコントロールしてくれているのですが、天気の変化が激しかったり、体内の機能になにかしら不調がある場合、そのバランスに乱れが生じます。

対処法として自律神経に関係する呼吸を安定させること、血流を促進することなどもお伝えしましたが、そもそものセンサーとなる耳周辺をほぐすことも効果的です。
簡単に耳のあたりをマッサージしたり、タオルなどを使って温めたりすると血行が良くなり、内耳の働きも改善します。

普段意識することはほとんどない部分だと思いますが、気圧の変化だけでなく音や動きに対する情報を常に感知し続けています。
他の部位と同じように、日々のケアが大切だということですね。

内耳は平衡感覚も司り、トレーニングやスポーツにも大きく関係してきます。
また自律神経は呼吸以外にも、背骨のポジションや動作から影響を与えられます。
そのためピラティスによる改善の余地も大いにあると思いますので、またそのあたりについてお話していきます。

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