トレーニング理論 身体について

マッスルインバランス

トレーニングやスポーツをしていて、筋力や柔軟性の左右差、部位ごとの違いを感じることがあると思います。
右腕と左腕で持てる重さが違ったり、前屈は柔らかいけど後屈は硬い、身体を左右に捻る動作で可動域に差があるなど全身の強さや柔らかさは必ずしも均等ではありません。

ある動作を行う際、主に働く筋を主動作筋や主動筋と呼びます。
反対に主動作筋が作用しすぎないように抵抗を加えたり、動作を戻すために働く筋を拮抗筋と言います。
主動作筋と拮抗筋は、例えば上腕二頭筋と上腕三頭筋、大腿四頭筋とハムストリングスのように正反対の位置にあることが多く、肘や膝の曲げ伸ばしといった対極の動作を行います。

こういった身体の左右差だけでなく、主動作筋と拮抗筋のように対となる筋群のバランスが崩れることをマッスルインバランスといい、上記の図が示す通りマッスルインバランスは身体組織の痛みや怪我、姿勢や運動パターンに相互に影響を与えています。

筋肉は座りっぱなしなど長時間の持続した姿勢によって長くなったり短くなったりします。またスポーツや競技の練習によって特定の部位を使いすぎ、筋肉が硬くなったり動作の癖がついてしまったりします。日常的にスポーツをしている人、運動不足の人に関わらず身体の不均衡は生じる可能性があり、それがなんらかの障害をもたらしてしまうかもしれません。

組織の損傷や痛みについて、ある研究では膝に痛みを持つ人は痛みのない人に比べて股関節の伸展筋、外転筋、外旋筋それぞれに有意な筋力低下があるとされています。
また腰痛を抱える人は股関節伸展と内旋における関節可動域の減少が関係しているとも言われています。
スポーツ選手においても、肩まわりの筋群にマッスルインバランスを伴う選手は肩の怪我を経験することが多く、その予防のために肩を安定させる肩甲骨安定筋や回旋筋腱板のバランスを向上することが効果的になります。

このように筋の硬さや弱さが身体の怪我や障害を引き起こす原因となることも少なくありませんが、反対に怪我や組織の損傷が別の部位のマッスルインバランスを増長する場合もあります。
一つの例として、膝の前方にある前十字靭帯を手術した人は太ももの外側にある腸脛靭帯が硬く、股関節を外転する力が弱くなる割合が高くなりやすいと言われます。
他にも障害部位や痛みをかばうことで動作パターンや姿勢に変化が起こり、その変化が回復後も正常化してしまうことで筋のバランスを乱してしまう原因となるでしょう。

日常生活の中でマッスルインバランスを引き起こすきっかけは様々ですが、その主な要因は筋肉の硬さや弱さ、中枢神経系による運動パターンの制御などが関係しています。
筋力トレーニングなどでは左右同じ回数や重さにこだわってしまいがちですが、そもそもの筋バランスや左右差に考慮して負荷の設定やトレーニング内容を調整することで運動機能の向上や均整のとれた身体を作っていくことができます。
もちろん普段の動作においても、同じ脚に体重をかけたり組んだり、左右どちらかに身体をよく捻っていたりしているかもしれません。
無意識のうちに何回も繰り返している動作がないかどうか、一度考えてみましょう!

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