トレーニング理論

動作の仕組み

前回でも少しお伝えしましたが、身体を動かす時に働いているのは筋肉だけではありません。筋肉には伸び縮みする作用がありますが、その指令を出しているのが脳です。脳から神経を介して筋肉を収縮(縮むこと)させる信号が届けられます。(ややこしいですが、伸びろ!という信号は出しません) そしてその信号を受けとった筋肉は指示通り縮もうとするのですが、この筋肉たちはみんな骨にくっついています。

上の図はアームカールという肘を曲げ伸ばしするトレーニングを表した図ですが、腕の前後にある筋肉の先端が骨にくっついていますね。もう少しよく見ると筋肉の両端それぞれが一つの骨ではなく、肘の関節をまたいで別々の骨に付着しているのもわかると思います。

そして上の図右側の肘を伸ばした状態からダンベルを持ち上げるために、脳が腕の前側の筋肉(上腕二頭筋)に対して収縮するよう指令を出します。そのまま上腕二頭筋が収縮すると、筋肉の付着部に引っ張られて肘の関節が曲がる(動作を起こす)ということになります。さらにその時、図ではわかりにくいかもしれませんが腕の後ろ側の筋肉(上腕三頭筋)は、前側の上腕二頭筋が縮むことによって勝手に伸ばされています!このように筋肉が伸びるまたは緩むのは、脳が伸ばす指令を出したわけではなく反対側にある筋肉が縮んだ結果によるものとも言えます。一つの筋肉が動くことによってその反対側やまわりの筋肉もなにかしらの作用を起こしているということですね。

簡単にではありますが、身体が一つの動作を起こすまでの仕組みをご紹介しました!これが両手や全身を使った動作になるともっとややこしくなってきそうですね…。とりあえず今回理解したように、動作を起こすためには筋肉だけでなく骨(関節)や神経、脳のはたらきまでもが関係していることになります。トレーニングや日常動作でなにか動作がうまくいかないという時、筋肉が硬いや筋肉が弱いから…というだけでなくどこか他の場所にも原因があるかもしれません。その原因を見つけられたら本来の目的にも効率よく近づいていけそうですね!

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