ピラティス・ヨガ 身体について

ピラティスの呼吸とテンポ

ピラティスのエクササイズを行う際、どれくらいの速さやテンポで動いたらいいのか、意外と難しく感じることがあります。

特にグループレッスンなど複数の参加者がいる場合は周りに合わせすぎたり、自分だけペースが早くなって回数がずれている…という経験がある方もいるのではないでしょうか。

ピラティスでは筋肉や関節を意識しながらゆっくり動かす、というインストラクションが多いので、必要以上に動作がスローになってしまうこともあるかもしれません。

もちろん速すぎる動作は、どちらかというと表層部にある大きい筋肉を使いやすくなってしまうため、ピラティスの基礎的なエクササイズでは一つ一つの動作を意識しながら身体の深層部にある筋肉を働かせるような動きが求められます。

ですがゆっくりすぎる動作は逆に身体に緊張をもたらしてしまいます。
ゆっくり動こうとするあまり身体をグッと固めてしまったり、呼吸が止まって力が入りすぎたりしてしまいます。

ゆっくり正しく動くということも身体をコントロールする能力の一つなので、そう簡単にはいきません。
まずは動作のスピードよりも呼吸を止めずに動いていくことを心がけてみましょう。

そして次に、呼吸と動作を合わせて動いてみます。
例えば仰向けの状態から起き上がるロールアップというエクササイズの場合、動く前に息を吸い、息を吐きながら上体を起こしていきます。
長く吐き続け、ちょうど息を吐き終えたタイミングで身体が起き上がっていれば、うまく呼吸と動作が連動できているでしょう。

そのまま起き上がったところで息を吸って、吐きながら仰向けの姿勢へと戻っていきます。
このように呼吸と動作を合わせることで、自然と自分の中で心地よいテンポを作ることができます。
もちろんエクササイズの種類や強度によって動きのリズムは変わってきますが、まずは呼吸しながら動くということも意識しながら取り組んでみてください。

しかし動作に合わせた呼吸をするためには、日常的に適切な呼吸ができていることが前提となってきます。
普段から呼吸の乱れやエラーがある人は、エクササイズ中もうまく息を吸って吐くことができません。

先程のロールアップの例で言えば、起き上がり動作を始めてすぐに息が止まってしまう人、明らかに長く息を吐き続けることができず何回も分けて呼吸をしてしまう人などは通常時の呼吸も一度確認してみましょう。

呼吸の能力にももちろん個人差はありますが、簡単にできるチェックとしてまずは、
★鼻呼吸ができているか
★息を吸う時間よりも長く吐くことができるか(目安:8秒吸って12秒吐く)
★息を吐いてから呼吸を止め、どれくらいの時間無理せず我慢することができるか(目安:20秒)

呼吸の基礎としてこれらがクリアできていれば、動作中にもある程度意識して呼吸をコントロールすることができるのではないでしょうか。

反対に上記のテストが難しいと感じる方は、トレーニングだけでなく呼吸機能を改善していく必要があるかもしれません。
呼吸にフォーカスしたエクササイズというのも多数あるので、そちらもまたご紹介できればと思います。

日常生活でもピラティスにおいても、緊張状態にあると呼吸は浅くなり、動作も硬くなってしまいます。
エクササイズ中はできるだけ自分のペースを保ち、呼吸とともに動作をコントロールできるようにしていきましょう。

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