ダイエット 栄養

食べ物のエネルギー

前回、身体の基礎代謝に関するお話をしました。
基礎代謝とは、運動をしなくても一日に消費される最低限のエネルギーのことでしたが、今回はそのエネルギーについてお伝えしたいと思います。

車のガソリンのように、私たち人間が生きていくうえで必要となる活動の源がエネルギーです。
安静にしている状態でも体内環境や体温の保持、身体を動かしている時には神経伝達や筋活動のためにエネルギーを使用しています。

そんな活動の源となるエネルギーを、私たちは食品から摂取しています。
身体を作る様々な栄養素に加えて、食べた物を体内でCO2とH2Oに分解しエネルギーへと変換しているのです。

エネルギーにも種類があり、食べ物に含まれるエネルギーはカロリーという単位で表します。
カロリーが持つエネルギーは、1カロリーで1ミリリットルの水の温度を1度上げることができます。
1キロカロリー(1,000カロリー)では1リットルの水の温度を1度上げることができ、食品の栄養表示を見るとカロリー値はkcal(キロカロリー)で表示されています。

その他、ワットやジュールなどエネルギーを表す単位にはいろいろなものがあり、種類の違いを調べてみるのも面白いかもしれません。
10万馬力の馬力も単位の一つになりますね…!

さて、食品の中でカロリーを含んでいるのは、三大栄養素と呼ばれる炭水化物、タンパク質、脂質の三つです。
炭水化物とタンパク質は、それぞれ1gあたり4kcal、脂質の場合は1gに9kcalを持っています。
つまり同じ重さの炭水化物と脂質を食べた時、摂取カロリーは脂質のほうが高くなるということです。

この三つの栄養素から一日分のエネルギーを摂取する必要がありますが、各栄養素のバランスも考えなくてはいけません。
摂取したカロリーのうち三大栄養素それぞれが占める割合を「PFCバランス」といいます。
ダイエットや食事制限中などでその割合も変化しますが、基本的には摂取カロリーの50~65%を炭水化物、13~20%をタンパク質、20~30%を脂質から摂ることが栄養のバランスも保ち、健康的な食事内容だと推奨されています。

ですが、以前糖の種類についてもお話したように、タンパク質や脂質にも種類があります。
栄養素のぱっと見の数値が一緒でも、栄養価の高い食品を摂ることで食事の質もさらに高まります。

また一日分のカロリー摂取は、食事の回数でもバランスをとる必要があります。
食べ物から摂取したエネルギーは肝臓に蓄えられますが、蓄えられる量にも限界があります。
一回の食事で限度を超えた分は体脂肪へと吸収されてしまい、エネルギーとしてなかなか使われてくれません。
肝臓の貯蓄量を超えないようにカロリーバランスも調整することが、体重や体脂肪管理の一つの方法になります。

反対に食事回数を増やすことは、体内に常に食品のエネルギーが充満している状態を作ります。
食事後は食べ物から摂取したエネルギーが優先的に使われるため、体脂肪が燃焼しづらくなってしまいます。
食事回数を小刻みに増やし、摂取カロリーを分散させても体脂肪の減少にはあまり効果的ではありません。

肝臓がエネルギーを蓄えておけるのはだいたい7時間程度といわれているので、その時間を考慮するとやはり一日三食に分けることが自然と健康的な食事方法になります。
ダイエットや身体づくりどちらにおいても、必要な量をタイミングよく摂取し、身体がエネルギー切れを起こさないように食事コントロールを進めていきましょう。

カテゴリー

-ダイエット, 栄養

© 2020 training studio livitum