トレーニング理論

シニアトレーニング

当スタジオではシニア向けのトレーニングプランもご提供しています。
お一人ずつの身体に合わせたパーソナルトレーニングという点は変わりませんが、体力面の不安などから65歳以上の方は45分の短い時間でピラティスやその他トレーニングが可能となっております。

トレーニングや運動はどの年代においても大切であり、最近では若い世代でもダイエットやボディメイクの手段としてパーソナルトレーニングやウエイトトレーニングなど身体を動かすことを習慣にしている人も増えてきています。
ですが、シニア世代の人たちにこそトレーニングは必要なものではないでしょうか。
それは先に挙げたダイエットやボディメイクといった外見のためだけでなく、運動機能や体力の向上、身体の慢性的な痛みの改善、認知症や介護予防、怪我やリハビリの一環としてなど様々な効果をもたらし、延いては日常的に医療や介護に依存せず自立した生活を送ることができる「健康寿命」の延伸に繋がっていくからです。

健康寿命に関してのデータを見てみると、日本人の平均寿命は男性が約80歳、女性が約87歳ですが、それに対して健康寿命は男性が約70歳、女性が約74歳とされています。
データ上では男女それぞれ10年以上、身体活動の制限や医療、介護に関わりながら暮らしていくということになります。
もちろんこれは平均値であり個人差がとても大きいですが、加齢による衰えは誰にでもあることです。

上記のグラフは加齢に伴う筋肉量の変化を示したものです。
20歳を基準にして体幹、全身、下半身の筋肉量の変化率を男女ともに表していますが、こうしてみると下半身の筋肉量が著しく低下しているのがわかると思います。
体幹部の筋肉量は40~50代まで維持されていますが、下半身は20代をピークに減少を始め、80代には30%ほど筋肉がなくなってしまっています。
今でもすでに急な階段や坂道を上がるのがきついという人もいるかもしれませんが、さらに筋肉が30%減った状態と考えるとどうでしょうか。
高齢者がつまずきや転倒による怪我、膝や股関節の痛みを発症するケースが多いのも頷けることと思います。

加齢による肉体的な変化は筋肉量だけではありません。
骨の強度が低下し、骨折などが起こりやすくなることを骨粗しょう症と言いますが、この発症率も60歳あたりを境にどんどんと上昇していきます。
特に骨粗しょう症は女性の発症率が高いですが、これは閉経による女性ホルモンの分泌低下が原因であり、骨の強さを表す骨密度が閉経後に急激に減少してしまうからです。

筋肉も骨も加齢とともに減少してしまうということでしたが、これをトレーニングによって食い止めることが可能です。
高齢になるとジョギングやウォーキングなど有酸素運動が中心になってしまう方が多いですが、筋肉量や骨密度の増加を考えると適切な負荷での筋力トレーニングもとても効果的です。
負荷をかけることで筋肉や骨を作る組織や細胞が活性化されます。

何歳になってもトレーニングによって筋肉量は増えていくと言われていますが、もちろん若い時ほど効果も高くなります。
さらに高齢になると高血圧や関節痛、可動域の低下などの問題で運動強度や動作に制限がかかり、十分なトレーニングが行えなくなる可能性もあります。
若いうちに筋肉を蓄えておくことを貯筋などと言ったりしますが、身体が衰えてから、どこかが痛くなってからではなく、将来の健康のためになるべく早く運動習慣を身に付けておくことがやはり重要だということですね。

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